双極性障害で障害年金を受給する方法と注意点について。比較的受給しやすい双極性の特徴

自分を責めているうつ病の男性躁うつ病

双極性障害(躁うつ病)では、ある一定の障害基準以上と認定されれば、障害年金を受給する事が出来ます。
受給が決定すれば、月に何万円・何十万円と言った金額が支給されるので、是非申請をしてみましょう。

特に、双極性障害は、他の精神疾患に比べると障害年金が受給しやすくなっています。

双極性障害とは

双極性障害では、躁病とうつ病の状態を持っている脳の病気です。
双極性障害になる原因は、うつ病と同様でストレスなど心身に過剰な負担がかかった時に多く発症します。
そう状態の時には、テンションが上がり過ぎて睡眠を取らなくても活動できます。
これだけ聞くと良さそうな気がしますが、実際には喧嘩をしたり、ギャンブルにのめりこんだり、買い物でお金を使い果たしたりするので、うつ病よりもたちが悪いと言われています。
また、そう状態が切れると一気に疲労感が出てきて、精神的にも身体的にも疲労困憊のうつ状態に入ります。
双極性障害は、

  • 激しい躁状態とうつ状態のある双極Ⅰ型
  • 軽い躁状態(軽躁状態)とうつ状態を繰り返す双極Ⅱ型

があります。
障害年金だけを考えると、双極Ⅰ型の方が受給しやすいと言えます。
一般的にうつ病や双極性障害では、障害年金1級に認定されることはほとんどありませんが、双極Ⅰ型で重症のケースでは1級もあり得ます。

双極性における障害年金の種類

双極性障害の症状で初めて診察を受けた日を「初診日」と言います。
この初診日の時に国民年金に加入していれば「障害基礎年金」対象に、
厚生年金に加入していれば「障害厚生年金」の対象になります。

また、障害基礎年金には1級と2級しかありませんが、障害厚生年金には1級、2級、3級の3つが存在します。
障害年金3級は比較的軽症の双極性障害でも受給出来ますし、金額も障害厚生年金の方が優遇されています。

双極性の障害年金受給要件

障害年金を受給するためには、幾つかの要件を満たしている必要があります。

  • 一定の障害の状態にあること
  • 保険料納付要件を満たしている事
  • 初診日から1年6か月以上経過している事

保険料の納付要件は、
初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。
ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと

双極性障害なら申請すれば、障害年金は受給できる?

残念ながら、精神の障害年金は申請すれば受給できると言うものではありません。
これまでの治療経過や、服薬内容、日常生活能力、就労の有無などを総合的に認定医が判断して決めます。
身体障害の場合では、それぞれの疾患において、細かく等級が分類されているので、比較的申請するだけで受給できるケースが多いのですが、精神疾患ではレントゲンや血液検査などの数値では分からないため、慎重に判断されます。

双極性障害で障害年金を受給するための注意事項

双極性障害では、医師の書く診断書が障害等級を大きく左右します。
そのため、普段の診察時からどのような症状が出ていて、日常生活はどのような事で困っているのかを主治医に話しておく事が大切です。

双極性障害では特に、そう状態の事を主治医に話さないケースがあるようですが、障害年金の診断書の中には「金銭管理」と言う欄があります。
躁病の人が、お金管理をしているとお金遣いが荒くなり借金を積み重ねる事も多くあります。
その場合、適切な金銭管理が出来ないという事になるので、うつ病で辛い症状だけでなく、躁病の話しをしっかりとするようにしましょう。

双極性障害の障害年金請求は慎重に

躁病の状態の時に障害年金を申請すると、「これくらいで、提出して大丈夫だろう!」と大きな気分になってしまいがちです。
しかし、診断書を始めとした障害年金の書類は一度提出したら、それですべてが決定してしまいます。
「不支給」になると、取り返しのつかない事になるので、申請は慎重にする事が大切です。
出来ればご家族の方に協力してもらいながら、進めていきましょう。

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