うつ病は誰でもなる可能性がある病気です。
うつ病になったからと言って、子供を産んだり、子育てする資格がなくなるわけではありません。
しかし、うつ病の親ならではの注意点があります。
感情的に怒鳴らない
身体が動かない分、スキンシップを大切に
可愛いと思えない事で自分を責めない
家事や育児を分担する代わりに感謝を忘れずに
「~しなければ」と考えない
うつ病だからこそ教えられる事もある
です。
感情的に怒鳴らない
うつ病になると、感情の起伏が激しくなります。
イライラが止まらなかったり、精神的に不安になったりする中で子育てをしていると、子供が思うとおりに動いてくれない事もあります。
そんな時思わず「何で、出来ないの!」と怒鳴りたくなることもあるでしょう。
しかし、子供に八つ当たりして怒鳴る事だけは絶対にやめましょう。
子供を頭ごなしに怒鳴ると、その時はいう事を聞いてくれますが、精神的に萎縮をしてしまい成長に悪影響が出てしまいます。
特に男の子は想定外の行動をしがちなので、危ない時は注意をする必要があります。
しかし、子供のためを思い注意するのと、自分がうつ病でイライラして八つ当たりするのは全く違います。
怒ってしまったときは、それが本当に子供のためを思って言った言葉かどうかを考えて下さい。
そして、自分のストレス発散のために怒ってしまったのであれば、素直に子供に謝りましょう。
親から子供に「ごめんなさい」を伝える事で、子供も悪い事をしたときに謝れるように育ちますよ。
身体が動かない分、スキンシップを大切に
「鉛様麻痺」のように、うつ病の症状として体が動かない事は頻繁に発生します。
病気なので仕方ないのですが、子供にとっては外に一緒に遊びに行くことが出来ないのは寂しいものです。
その寂しさを少しでも軽減してあげる意味でも、スキンシップは大切にして下さい。
小さい子供は特に、言葉がまだ話せない分、スキンシップや親の表情から自分がどれだけ愛されているかを判断します。
うつ病であっても、子供に十分な愛情を注ぐことで、自己肯定感の強い子供に成長しますよ。
可愛いと思えない事で自分を責めない
私自身、うつ病を長年患っていて、一番悲しかったことが「自分の子供を心から愛せない」と言うものでした。
何か辛い事があった時に一般的には「子供のために頑張れ!」「子供がいるんだからちゃんとしなさい」と言われます。
しかし、思考力が麻痺して、感情が思うように表現出来なくなってしまううつ病において、わが子を愛せない親はたくさんいます。
そのことで自己否定をしてしまうと、症状はさらに悪化してしまうので、ありのままの自分を受け止めるようにして下さい。
今は子供を愛せなくても、うつ病が改善してくると自然に愛情が芽生えてきます。
家事や育児を分担する代わりに感謝を忘れずに
うつ病で家事や育児が出来なくたってしまうと、パートナーの負担が大きくなります。
生活を維持していくためには、本来であれば2人で協力し合って、家事や仕事をこなさなければいけません。
それが出来ない事はどうしようもない事なので、せめてパートナーに感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
また、体調が良い日は出来るだけ率先して家事や育児を行い、パートナーを休ませてあげましょう。
「~しなければ」と考えない
「~しなければ」と考えてしまうと、何もできない自分が本当に嫌いになります。
そうではなく「~出来た」と出来たことを一つ一つ考えて、自分自身を褒めてあげましょう。
「子供の送り迎えが出来た」
「掃除が出来た」
「歯磨きが出来た」
「お風呂に入る事が出来た」
子育てだけでなく、全ての事を肯定的に受け止めるようにする事は、脳にとっても非常に良い事です。
身体は動かなくても、心をポジティブにする事で笑顔も増え、素敵な子育てが出来るようになります。
うつ病だからこそ教えられる事もある
うつ病は最悪の病気ですが、うつ病になったあなたからこそ子供に教えられることもあるはずです。
逆上がりの仕方は教えられなくても、人の心を思いやる気持ちは教える事が出来ます。
自転車の乗り方を教えられなくても、友達の大切さは教えられることが出来ます。
うつ病になって、これまで偏見の目で辛い思いをしてきたあなただからこそ教えられる事は、何よりも子供にとって貴重な経験になります。
子供は放っておいても成長する
子育てが満足に出来ないと、あれこれ心配をしてしまいますが、子供は放っておいても勝手に成長してくれます。
幼稚園や小学校に行くことで友達も出来て、身体を動かして丈夫になっていきます。
特に今はインターネットやスマホが普及しているので、子育てに必要な情報はすぐに手にする事が出来ます。
うつ病で体が思うように動かないとしても、家の中で十分に子育てをする事が出来るのです。
仕事の収入が少なく、学習塾に通わせることが出来なくても、タブレットを使えばかなり高度な教育も受けさせることが可能です。
大切な事は、子供にとって有用な情報を成長に応じて教育する事ではないでしょうか。
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