気分のアップダウンがひどいのは心の病気?うつ病・躁うつ病など気分障害に気を付けて!

自分を責めているうつ病の男性うつ病

気分には良い時もあれば悪い時もありますが、あまりに良過ぎても悪過ぎても、普段の自分でなくなってきます。

例えば、もしも休日、朝から気持ちが冴えなかったら、家の外に出たくなくなり、予定を入れていた事を後悔してしまうかもしれません。反対に気分が良過ぎたら、普段やらないような事をして失敗してしまう事があるかもしれません。

あまりに気分が良いので自転車に乗って行けるだけ行ってしまい、帰り道が分からなくなってしまう……といった少々子どもっぽい失敗もこれにあたります。

ここでは、心の病気の中で気分に関する症状が主である「気分障害」について解説します。

■主な気分障害…うつ病・躁うつ病

気分障害に含まれる代表的な心の病気には、うつ病と躁うつ病の2つがあります。うつ病になると気分が大きく落ち込むと共に、今まで楽しめていた事が楽しめなくなり、意欲も低下してしまいます。心身の働きがスローになり、思考も抑うつ状態特有の思考(罪の意識や自責の念、死にたい気持ち)に変わっていきます。

うつ病は心の風邪と呼ばれるほどありふれた病気で、一生のうち、うつ病にかかる確率は10%程度あります。うつ病は早期に治療を受ければ比較的容易に回復できる病気ですが、未治療のままだと重症化してしまい、自殺のリスクのある深刻な疾患に変わってしまいます。

一方、躁うつ病は気分の上がり下がりが大き過ぎる事が特徴的な心の病気です。気分が良い事自体は良いのですが、良過ぎてしまう躁の状態では考えが次から次へわいてくるものの内容がまとまらない、話し出したら止まらない、イライラが強まるなど問題が生じてきます。

反対に気分が落ち込んだ、うつの状態になると、口数が少なく、ふさぎこんでしまい、別人のように見えるかもしれません。躁うつ病に罹患する確率は約1%であり、うつ病より本人の体質的な要因がより関与している事が分かっています。

躁うつ病は気分の良過ぎる躁と、悪過ぎるうつという2つの極を持つ気分障害、うつ病は気分の悪過ぎるうつのみという、1つの極を持つ気分障害とみる事ができます。

気分障害に含まれる他の心の病気として、うつ病、躁うつ病に症状が類似しているものの症状が軽症である気分変調性障害(気分変調症)、気分循環性障害があります。症状が軽症であるとはいえ、慢性的な経過を辿りやすく、気分変調症の冴えない気分や気分循環性障害の振幅の大きい気分は病気というより、むしろ、本人の気質に近くなっている面があります。

気分の浮き沈み自体は日常的な事なので、気分障害はその程度が強くなっただけで放っておけば治るように見えるかもしれませんが、気分障害は治療をしないと、どんどん悪くなってしまう病気であり、特に気持ちが落ち込んだ抑うつ時には自殺のリスクが高まる深刻な病気である事は十分、認識しておきたい事です。

私はうつ病から気分変調症に病名が変わりました

気分障害と呼ばれている病気は、病名がコロコロ変わる事があります。

よく聞く話としては、最初はうつ病と診断されていたけれども、治療を重ねていくと、躁うつ病に病名が変わったという事。

これは、躁うつ病の中でも気分が上がり過ぎる「躁」の状態が軽度な人に良くあると言われています。

躁になる事もあるけれども、それが短期間で軽度な場合、間違ってうつ病と診断されてしまいます。

しかし、躁うつ病とうつ病とでは、治療薬が異なるため、診断に誤りがあると、治療効果が現れなくなるので、思い当たる人は医師に相談するようにして下さい。

私の場合は、一度電気けいれん療法を受ける事でうつ病が改善しましたが、その後気分変調症の状態で停滞しています。

記事にあるように、一般的には気分変調症は、軽度な病気として扱われ、障害年金の受給も難しいと言われています。

>>気分変調症の障害年金に関する記事はこちら!

確かに数年前と比べると、症状はかなり安定してきていますし、睡眠も取れるようになってきました。

私は現在障害年金を受給していますが、うつ病のそれも症状がかなり悪化している時に申請したので、承認されたと思っています。

今後は、障害年金が停止される可能性もあるので、うつ病から気分変調症に病名が変わった事を素直には喜べない気持ちもあります。

>>うつ病の障害年金受給に関する記事はこちら!

気分障害が持つ言葉の響きは問題

言葉

私が最近「うつ病」「躁うつ病」「気分変調症」「気分障害」と言った言葉が持つ響きは問題があるな~と思っています。

いずれの言葉も、聞いた人にとっては、「気分の問題なんでしょ?」と言われてしまいます。

要は、「気分さえしっかりコントロール出来れば、問題ない。甘えているだけ!」と言われるのです。

しかし、実際はそうではありません。

うつ病も躁うつ病も、気分障害と言われている病気は、脳の病気なのです。

適切な治療を行わずに、気持ちの問題としていると、悪化の一途をたどってしまいます。

また、仕事をする上でも、会社の人間がこのような間違った認識を持っていると、働きにくい状況になってしまいます。

精神障害者の法定雇用率の改定が進んでいますが、こういった根本的な認識の間違いを修正していかないと、本当の意味での障害者の社会進出は難しいのではないでしょうか?

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