うつ病になりやすい性格を、最新の医学ではどのように位置づけられているか

ストレスうつ病

3つの性格特性、神経症(neuroticism)の傾向、外向性(extraversion)、適度な誠実性(conscientiousnes)の相互の影響が、健常な人々の抑うつ症状を予測している。

この効果が、引きこもり(withdrawal)、勤勉(industriousness)、熱意(enthusiasm)といった3つの低次特性によって引き起こされるかを、米国・Centre for Addiction and Mental HealthのTimothy A. Allen氏らが検討し、この相互の影響を臨床集団内で初めて複製した。

Journal of personality誌オンライン版2017年9月16日号の報告。

 対象は、健常成人376例(サンプル1)、うつ病患者354例(サンプル2)。性格および抑うつ傾向の測定には、サンプル1においてはBig Five Aspect ScalesとPersonality Inventory for DSM-5を用い、サンプル2においてはNEO-PI-RとBeck Depression Inventory-IIを用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・引きこもり、勤勉、熱意が相互に影響を及ぼし、両サンプルの抑うつ傾向を予測した。
・相互パターンは、「3つの中で最良の2つ」の原則を支持していた。すなわち、2つの特性における低リスクスコアで、残る1つの高リスクスコアを防ぐことが示唆された。
・また、「3つの中で最悪の2つ」の原則も存在し、2つの高リスクスコアは、3つすべてが高リスクスコアの場合と同等の抑うつ症状重症度との関連が認められた。

 著者らは「これらの結果は、精神病理学における性格特性の相互効果を調査することの重要性を示唆している」としている。

うつ病になりやすい性格の論文で上記のような、記事が出ていました。

少し分かりにくしですが、

  • 引きこもり
  • 勤勉
  • 熱意

の3つをそれぞれ、うつ病患者と健常者とでスコアをつけてみたんです。

その結果、2つの事が分かりました。

1つ目は、3つのうち2つのスコアが低い人は、残りの1つが高くてもうつ病にはなりにくい事。

もう一つは、3つのうち2つのスコアが低い場合の「うつ病のなりやすさ」は、3つともスコアが低い人と変わらない事。

 

つまり、あなたの性格が「引きこもり」「勤勉でない」「熱意がない」と言った悪い傾向にあるのであれば、そのうち2つだけを良くすることでうつ病になりにくい性格になるという事です。

例えば、

  • 毎日散歩に出かける
  • 毎日読書をする
  • 習い事を始める

と言った事をしておくことで、うつ病になりにくい性格になっていくのです。

すでにうつ病になってしまった人が、性格だけ治しても改善するかは分かりませんが、遺伝などでうつ病になりやすい傾向の人は、一度試してみると良いでしょう。

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