現代人なら誰がなってもおかしくないと言われる「うつ病」。
しかし、その病気のメカニズムについてはまだ解明されていない部分が多くあります。
メルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』の著者で、自身も長年うつ病に悩まされてきた元『旅行読売』編集長の飯塚さんが、以前MAG2 NEWSに掲載した記事を取り上げ、温泉が「うつ病に効く」可能性などを考察しています。
“遺伝する”うつ病に効く温泉とは?
今日の朝送られてきたMAG2 NEWSのメルマガに、こんな記事が載っていた。
● 「うつ病は遺伝する」は本当か? 45万人を調べた最新結果が衝撃
記事内容によれば、欧米系の45万人を対象に調べた結果、17種類の遺伝的変異が発見されたということである。
もともとアジア系では遺伝的要因があるとされていたこの病だが、これで基本的に”遺伝する“病だということがはっきりしたことになる。
ところで、温泉の適応症は平成26年7月1日付けで新しいものに変わった。
これは過去のメルマガでも書いてきた通りである。 そして、その変更点で大きなものとして、「一般的適応症」(すべての泉質に共通する適応症)に、「自律神経不安定症、ストレスによる諸症状<睡眠障害、うつ状態など>」が加わったということがある。
これは要するに、温泉に入浴することで「うつ病の改善が期待できる」ということである。
さらに「泉質別適応症」で見ると、単準温泉にはこの適応症が新しく泉質別のものとして加わった(それまでは泉質別適応症がなかった)。
ほかにも、「塩化物泉」「硫酸塩泉」には「うつ状態」が、「二酸化炭素泉」には「自律神経不安定症」が加わった。
こうして考えて行くと、一番うつに効果がありそうな泉質(医学的な根拠はないけれど)は、単純に考えると以下の泉質ではないか、という気がする。
含二酸化炭素ーナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉
真ん中の「ナトリウム・カルシウム」は便宜的に入れてあるだけであって、べつに「マグネシウム」でも、なんでもいいと思う。
で、こういう泉質の温泉がどこかにないかなぁ、とちょいと調べてみたら、案外、完全に合致するものは見つからないのですね。
ただ、比較的似ているものはいくつか見つかった。
- 玉川温泉(秋田県)=酸性ー含二酸化炭素・鉄(2)アルミニウムー塩化物泉
- 初谷温泉(長野県)=含二酸化炭素—ナトリウム—塩化物・炭酸水素塩泉
- 湯屋温泉(岐阜県)=含二酸化炭素・鉄ーカルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩・塩化物泉
- 花山温泉 薬師の湯(和歌山県)=含二酸化炭素・鉄ーカルシウム・マグネシウムー塩化物・炭酸水素塩泉
そもそも、二酸化炭素泉自体がかなり少ないので、完全合致の泉質は探すのが難儀である。 ただ、これを除いた塩化物泉や硫酸塩泉は、もう、日本全国にものすごくたくさんある。
また、うつ状態の解消には、やっぱりストレスの解消が欠かせない。
温泉入浴は、自律神経の働きのバランスをよくする効果があるとされる。
なかでも、副交感神経系優位(リラックス状態)になることがいいようだ。
これは、40度以下くらいのぬるめの湯に、ゆっくりと浸かるのがいい。
42度以上のアツ湯に入ると、交感神経が優位(興奮モード)になり、血圧も心拍数も上がり、筋肉は硬直し、体が戦闘モードになってしまう。
だから熱い湯は絶対にダメなのか、というと、そうでもないというのが僕の考え方なのだが、要するに、この「交感神経と副交感神経」(この二つを自律神経という)が、バランスよくスイッチングされることが重要なのである。
少し話がそれてしまった。 ま、うつ病は遺伝するみたいだけど、温泉に入っていれば、きっと大丈夫だよ、と、自分に向かって気休めでもつぶやいて、また今日も僕はぬる湯の温泉へ向かうのであります。
温泉でうつ病を直接改善する事は出来ませんが、症状である自律神経の乱れや、ストレス解消などには効果がありそうですよね。
特に露天風呂になっていて、自然の中にある温度が低めの温泉にゆっくり浸かるのは、想像しただけでも楽しそうです。
ただ、問題もあって、そもそもうつ病の人って、お風呂に入る事自体がすっごい困難なケースが多いんです。
SNSの投稿を見ても、「今日は1週間ぶりにお風呂に入れた!」なんて話が良く出ています。
怠けているわけではなく、本当にお風呂に入る事がしんどくて仕方ないんですよね。
ただ、軽度のうつ病の人や、うつ病になる前の予備軍の人なんかは是非試して欲しいものです。
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