うつ病の睡眠障害はセロトニンと自律神経の乱れが主な原因

不眠症の女性 うつ病

睡眠障害はただ単に眠れなくなるばかりでなく、寝ている間に疲れが取れないため、起きている間の活動に悪い影響を与えることがあります。
また、うつ病は脳の機能障害のため、脳を休息・修復してくれる睡眠は必要不可欠です。

睡眠障害の種類

うつ病で起きる可能性がある睡眠障害は、主に5つの症状に分かれていて、

  • 入眠障害
  • 熟眠障害
  • 中途覚醒
  • 早朝覚醒
  • 強い眠気を感じて長時間寝てしまう過眠

があります。

入眠障害とは

入眠障害はうつ病が引き起こす睡眠障害の中で、最も多い症状です。
ベッドに入って寝ようとしても眠れないので、時間だけが過ぎてしまいます。
目を閉じていてもなかなか眠くならないため、予定よりも睡眠時間が短くなってしまうことが多くなり、気持ちが焦ってくますます眠れなくなることもあります。

入眠障害と言われるのは、眠ろうとしてから30分以上経過しても眠れない場合です。
ベッドに入った後で雑誌を読んだりスマートフォンを操作したりして時間が経ってしまうことがありますが、これは入眠障害ではありません。
あくまでも眠れないことを不快に感じてしまう状態が入眠障害なので、眠るまでの時間が長いというだけでは睡眠障害には該当しません。

熟眠障害とは

熟眠障害では、十分寝ているはずなのに眠気や体のだるさを感じてしまうため、すんなり起きられないことがあります。
起きている間も時々眠気を感じてしまい、睡眠時間は足りているはずなのに、よく寝たという感覚はほとんどありません。
これは睡眠リズムが乱れていることが関係していて、脳を休めるための深い眠りと、体を休めるための浅い眠りのバランスが崩れていることが主な原因になっています。

中途覚醒とは

中途覚醒は夜中に何度も目が覚めてしまい、なかなか熟睡できない睡眠障害です。
目が覚めてしまうという自覚があるため、熟眠障害よりは分かりやすい症状になり、目が覚めた後に眠れなくなりそのまま朝を迎えてしまうケースもあります。
中途覚醒は脳や体を十分に休めることができないのでストレスがたまり、うつ病がひどくなってしまうこともあります。

早朝覚醒とは

早朝覚醒は目を覚ます予定の時刻よりも、かなり早めに目が覚めてしまう状態です。
予定よりも早く目が覚めることは寝坊するよりも良いのですが、それが続くとなると慢性的な睡眠不足になり、疲労とストレスが蓄積してきます。
早朝覚醒は1度目が覚めたら眠れなくなるため、早めに目覚めたとしても二度寝してしまうような場合は睡眠障害には当てはまりません。
従って1度目が覚めてしまうと眠れなくなってしまい、そのような状態が週2回以上続くようなら、睡眠障害の可能性が高くなります。

眠りの質が悪くなる一般的な理由では、寝る時の姿勢に無理があり痛みが強くなって目が覚めてしまうといった理由や、お酒を飲み過ぎによる影響が考えられます。
しかし、うつ病によって起きる睡眠障害には、セロトニンなどの脳内ホルモンの減少や自律神経の乱れが深く関わっています。

日常生活をしている中で発生する強いストレスや慢性的な疲労はうつ病を招くきっかけになりますが、それと同時に自律神経を乱す原因にもなります。
また、脳内ホルモンであるセロトニンは睡眠を取るために必要ですが、それが減少している事で睡眠障害になる可能性が高いのです。

自律神経はその時々の行動に応じて、交感神経と副交感神経の働きが変化します。
昼間活動的に仕事をこなさなければいけなかったり、スポーツで汗を流したりする際には、筋肉や神経を緊張させて素早く動かせるようにする交感神経の働きが強くなります。

気持ちを落ち着かせて心と体の緊張を解きほぐす際には、心拍数を低下させて休息しやすい状態にする副交感神経の働きが強くなります。
ところが自律神経が乱れてしまうと、睡眠時に交感神経が優勢になってしまうため、神経や脳が活動的になってしまい、眠れなくなってしまうのです。

そして眠れないストレスによって交感神経がますます活発になってしまい、眠っている間に分泌されるはずのホルモンの量が少なくなってきて、うつ病の症状が進行してしまいます。

うつ病克服に欠かせない睡眠

うつ病から回復するためには、質の良い睡眠が欠かせません。
しかし、うつ状態の時は気分の落ち込みが激しいため、考え過ぎて不安が強くなり眠れなくなってしまいます。
自分を責める気持ちが強くなるため、睡眠障害についても自分自身に原因があると考えてしまう場合があります。

うつ病になると昼と夜の生活が逆転してしまい、昼間寝ていることが多くなります。
そのような生活では睡眠リズムを整える効果がある朝日を浴びられなくなるため、ますます睡眠の質が悪くなる傾向があります。

ただ、うつ状態の時に無理に生活を戻そうとすると、ストレスが強くなってしまい、さらに心に負担がかかってしまいます。
規則正しい生活を送ることがうつ病の回復につながりますが、ストレスを軽くするためにも無理のない範囲で始めるようにしましょう。

寝る前にはパソコンやスマートフォンの光を浴びないようにして、アイマスクや耳栓を使って入眠しやすい環境を作ることも不眠の解消に役立ちます。
目が冴えすぎて極端に睡眠時間が短くなる、または眠気が強すぎて毎日寝過ぎてしまうような場合は自分で解決することが難しくなるので、うつ病の症状と併せて医師に相談してみましょう。
精神科の医師が睡眠薬を処方したのであれば、服薬をしっかりするのも大切です。

コメント

  1. […] しかし、厄介な事にセロトニンが減少している状態では睡眠障害になり質の高い睡眠を取ることは困難です。 […]

  2. […] まず最初に覚えておきたいことは、うつ病は脳の病気なので、不安や焦燥感と言った精神的症状だけでなく体もSOSサインを発するという事です。 食欲の減退や睡眠障害、肩こりや、首の痛み、頭痛などにより、うつ病に繋がることもあるので注意が必要です。 逆に言えば、これらの体の不調が、うつ病のSOSサインにもなります。 […]

  3. […] このため、脳は恐怖や不安について意識するほうで活発に働いてしまい、常に強いストレスを感じ、落ち込んだ状態も続いてしまいます。 このストレスこそが睡眠障害を引き起こし、眠りの浅い状態が自律神経に乱れをもたらして悪循環が定着します。 結果、意識するしないにかかわらず、うつ病が進んでしまうことになります。 […]

  4. […] さらに、心の変化のほかに、体調にもあらわれることがあります。睡眠障害や食欲の低下、肩こり頭痛や首の痛みに繋がることもあるので注意が必要です。 うつ病には、いくつかの種類があります。その中の1つに、新型うつ病があります。 […]

  5. […] うつ病になると、脳内神経伝達物質「セロトニン」が減少します。そのため、睡眠障害に陥りやすく日中起きている時でも眠たそうな目つきになります。 同じうつ病の人でも、睡眠をしっかり取れている人の目はしっかりと開いていますが、不眠症になっていると半開きになっています。 また、瞼が腫れぼったくなり、普段二重の人が一重瞼になったりします。 睡眠薬を飲んででも、しっかりと睡眠を取ることはうつ病を改善させるためにも大切な事です。 睡眠を取るだけで、脳に栄養素が行き渡り目もしっかりと開くようになります。 […]

  6. […] >>うつ病の睡眠障害に関する記事はこちらを参照 […]

  7. […] >>うつ病の自律神経に関する記事はこちら! […]

  8. […] 特にトリプトファンの吸収が少なくなると、うつ病の大敵である睡眠障害にかかりやすくなります。 […]

  9. […] >>睡眠障害に関する記事はこちら! […]

  10. […] >>うつ病と睡眠障害について […]