「涙が止まらない」泣く事で癒されるうつ病の心

泣くうつ病

誰でも悲しい事、辛いことがあれば涙を流しますが、通常は一過性のものです。
しかし、うつ病になると四六時中涙が止まらなかったり、職場でふとした瞬間に涙が出てくると言った事があります。

人が感情で涙を流す意味


悲しいことなど感情の高ぶりによって涙が出る事には、それなりの意味があります。
ウィリアム・H・フレイ2世博士によると、
「泣く」事には以下の3つの働きがあるとされています。

ストレス発散作用

悲しみなど感情の高まりによって涙が出る背景には、ストレスがかかっています。涙を流すことによって、このストレスを吐き出す効果があるのです。

エンドルフィン増加

人は泣いた後に脳内ホルモンの一つである「エンドルフィン」が増加する事が分かっています。エンドルフィンは脳内麻薬と呼ばれていて、鎮痛作用があり、多幸感をもたらすと考えられています。
ランナーズハイと言われている時にも、このエンドルフィンが多量に分泌されています。

免疫力アップ

ストレスは免疫力低下をもたらしますが、泣いてストレス解消する事は、免疫力をアップする効果があります。

副交感神経系を優位にする

それ以外にも、「悲しみ」「怒り」「哀れみ」「悔しさ」「感動」などの感情は交感神経を活発にして興奮状態にします。泣くと言う行為は副交感神経を優位して、リラックス効果があると言われています。

このように、うつ病になると涙を流すことで感情や免疫のバランスを取っていると言えます。

涙が出ない時は

うつ病で涙を流すのは決して悪い事ではありません。
どんな感情であれ、表現して精神のバランスを取ることは大切です。
確かに、人前で涙を流すこと、特に男性にとっては「弱虫」「泣き虫」「敗北感」など悪いイメージが付きまといますが、うつ病で悲しみや苦しみを胸の奥に閉じ込めておくことの方が危険なのです。

心に傷を負っている場合

自分が愛している人と死別した時など、人は心に大きな傷を負う事になります。
感情表現が得意な人は人前でも思いっきり泣く事が出来ますが、泣くこと自体が苦手な人は、カウンセリングを受けて涙を流すようにしましょう。
「人に話しても何も解決しない」と考えがちですが、話すことでそれまで見えていなかった事が客観的に見えるようになります。
もちろん死んだ人は生き返りませんが、何度もカウンセリングを受けて涙を流すことは、PTSDになる事を防ぎ、あなたのこれからの人生を前向きに生きる手助けになります。
また、自分を何度も責めたりすることは、うつ病を悪化させる事にもつながるので、初期段階で心のケアをする事は大切です。

突然涙が溢れてくる時

仕事中など通常では泣くはずがない場所で、突然涙が溢れるようなときは、うつ病の初期症状の可能性が高いです。
ストレスや感情が限界を超えていると考えられるので、心療内科を受診しましょう。

悔しくて涙が出る

うつ病を患っていると、悔し涙を流すことが多くあります。
以前のように体が動かない。脳が働かない。精神的に不安定になって、会社や家で馬鹿にされることも多くなります。
論理的思考回路も働かないので、反論したくても出来なくなり悔し涙に明け暮れる事になります。
会社での評価は下がり、家族にも理解されず、働くことも満足に出来ない自分自身に腹が立ち、泣く事もあるでしょう。
お金に困窮して、そんな生活・体になってしまった事に対して悔し涙を流すこともあるでしょう。
「悔しい」「腹が立つ」と感じたら、その感情を出来る限り表現しましょう。
人に当たるのは良くないですが、泣いたり、ガラスのコップを割ってみたり、愚痴を言ったり、カラオケなどでストレスを発散するのも良いでしょう。
悔しいという気持ちは大きな負の感情なので、そのまま溜め込む事とうつ病は更に悪化してしまうので、自分なりの解消法を見つける事が大切です。

うつ病で悔し涙を流さないために

残念ながら、うつ病はまだまだ世間一般的に理解されていない病気です。
悔し涙を流さない唯一の方法は、あなたがうつ病を改善していく事です。
薬物療法で効果が出ないのであれば、電気けいれん療法を受ける事も視野に入れた方が良いでしょう。
お金に困っているのであれば、障害年金2級を受給する事で生活はかなり楽になります。
一般就労で仕事をすると、ストレスがかかりすぎるのであれば、障害者雇用で働くのも一つの方法です。
うつ病は理解しにくい病気ですが、日本には優れた治療方法や補助制度があります。
うつ病克服コミュニティ【Serapis】では、そんなあなたをサポートする体制を整えていますよ。

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