うつ病になると、心臓がバクバクと音が聞こえるくらいに動悸が激しくなる人がいます。
 電車などに乗った時に急に動悸が酷くなって、パニックになる場合はパニック障害を併発している可能性があります。
しかし、普段から動悸が激しい場合は
- 自律神経の乱れ
- ストレスホルモン「コルチゾール」による影響
が考えられます。
自律神経の乱れ
自律神経とは、心臓や内臓、汗をかくなど自分ではコントロール出来ない自動的に働いている神経の事です。
 自律神経には、
活動している時、緊張している時、ストレスを感じている時にはたらく「交感神経」
 休息している時、リラックスしている時、眠っている時にはたらく「副交感神経」
の2種類あります。この2つの神経がバランス良く働くことで、健康な状態を維持しています。
交感神経
交感神経が優位に働いている時は、血圧が上昇して動悸は早くなり、すぐに行動できる体制にあります。
 仕事やスポーツなどをしている時は、交感神経が働いてくれないと、パフォーマンスが低下してしまいます。
副交感神経
副交感神経が優位に働いている時は、血圧が低下してリラックスする事が出来ます。
 睡眠中やお風呂に入っている時には、副交感神経が働くことで疲れを取ることが出来ます。
うつ病になるとで自律神経が乱れる
うつ病になると、この自律神経の働きが乱れるようになります。
 本来であれば睡眠中など、心身をリラックスさせて疲労を取らなければいけない時でも、交感神経が優位に働いてしまい、緊張状態が続いてしまいます。
 必然的に普段から動悸も激しくなり、どれだけ横になっていても、身体も心も休まる事がありません。
ストレスを解放する事が大切
動悸は自律神経の乱れが一つの原因です。
 乱れた自律神経を正常に戻すためには、まずストレスから離れる事が大切です。
 これまで慢性的に強いストレスをかけ続けたことにより、自律神経が乱れているのですから、根本の原因となるストレスを取り除くのが必須です。
 そのうえで、緊張してガチガチになってしまった筋肉をほぐす事で、副交感神経を再び回復させる事が出来ます。
 具体的には、
- マッサージに通う
- ストレッチをする
- 半身浴をする
です。
 一般的に自律神経は自分ではコントロールしにくいと言われていますが、マッサージなどをしてもらうと、気持ち良くて眠くなる事ってありますよね?
 それこそ、副交感神経が優位に働いている状態です。
 副交感神経が優位に働いていれば、動機も自然と収まるようになります。
ストレスホルモン「コルチゾール」による影響
ストレスがかかると、まずアドレナリンと言うホルモンが分泌されます。
 しかし、更にストレスが過剰にかかると、副腎からコルチゾールと言うストレスホルモンが分泌されます。
 コルチゾール自身は、ストレスから身を守るために必要な「抗ストレス」作用のあるホルモンなのですが、過剰に過剰に分泌すると体に悪影響を及ぼす事が知られています。
 まず、コルチゾールが増えるとセロトニンと言う脳内ホルモンが正常に分泌されなくなります。
 セロトニンは、うつ病になると減少する事で知られていますが、その理由の一つがストレス過多によるコルチゾールの過剰分泌です。
コルチゾールの過剰分泌
コルチゾールには、血糖値を上げる働きがあります。
 そのため 慢性的にコルチゾールレベルが高くなると「血糖値の上昇及び高血糖」になってしまいます。
 慢性的な過剰ストレスにおける環境下では、 高血糖により、全身の血流悪化が引き起こされて、それが動悸へと繋がります。
 それ以外にもコルチゾールが増えすぎると、免疫力の低下、筋肉量の減少、記憶力の低下、不眠などの原因となります。
コルチゾールを減らす方法
コルチゾールを減らすには、ストレス自信を減らす事が大切ですが、それ以外にも食事で調整する事が出来ます。
 ビタミンCとDHAには、コルチゾールを減らす働きがあるので、フルーツや青魚をせっきょ的に普段の食事に取り入れると良いでしょう。
 特に副腎はビタミンCを大量に必要としているので、血糖値に気を付けながら酸味のある果物を摂取するのがおすすめです。
うつ病による動悸のまとめ
 動悸の一番の原因は自律神経の乱れにあります。
 普段から筋肉をほぐして、リラックス出来る環境を整える事が大切です。
 また、うつ病自体を悪化させかねないのが、コルチゾールです。
 スポーツなど短期的な緊張状態であれば、アドレナリンが分泌されて、集中力やパフォーマンスをアップさせてくれます。
 しかし、仕事で怒られたりすることが増えると、慢性的に過剰なコルチゾールが分泌されて、うつ病を悪化させます。
 うつ病において、ストレスのコントロールは、認知行動療法が有効と言われていますのが、動悸が止まらない場合は一度取り入れる事をおすすめします。




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