現代人の多くがうつ病に苦しんでいます。
昭和の時代と平成の今日、単純に比較する事は出来ませんが、明らかに昨今の方がストレスフルな社会になりました。
皮肉な事に正直者が馬鹿を見る、そんな世知辛い世の中になって来ている感も否めません。
いわゆる国をリードする役割を担っている各分野のトップが、色々なスキャンダルを引き起こしています。
また、かつては有能な人材が組織の中で出世するのが普通でした。
ところが昨今では、いわゆる仕事をしている振りが上手なタイプが真面目なサラリーマンを押しのける形で組織の上に上り詰めていきます。
クラッシャー上司の萬栄
その結果、昔では考えられなかったうつ病の部下を次々と生み出す「クラッシャー上司」が出てきました。
上司のご機嫌伺いが上手な部下の方が、本人の実力とは関係なく出世していき、真面目にコツコツと安定した成果を出している部下はあまり注目されません。
また組織内で正論を述べるタイプのサラリーマンの方が最近では【出る杭は打たれる】、といった理由から上司に目を付けられてリストラされたり、冷遇され挙句の果てにはパワハラを受けてうつ病にかかってしまいます。
本来であればパワハラやモラハラをしてくる上司と言うのは、昇進はもとより刑事責任を問われるべきなのですが、うつ病になってしまった部下は反論する事を恐れたり、自分が悪いと思い込んでしまって上司や会社を訴えようとはしません。
そのため、部下が次々にうつ病になったとしても、クラッシャー上司は平然と出世街道をひた走れるのです。
うつ病になった部下の未来
真面目なサラリーマン程、うつ病に苦しみやすいです。
昭和の頃のように社会全体が穏やかで比較的生きやすい時代であれば、真面目にコツコツと仕事をするだけで出世していき、結婚やマイホーム購入が自然と出来ました。
窓際族と言う言葉が存在していたように、昭和の時代は仕事が出来なくても会社での居場所はあったのです。
しかし現代では、一度クラッシャー上司によってうつ病にされていまったが最後、寛解したとしても再発のリスクが高いことから以前のように仕事をこなす事は困難になり、結婚もマイホームからも遠ざかった人生を送る事になるのです。
もし、うつ病が改善しなければ更に酷い未来が待ち受けています。
休職期間を全て使い果たしても治らなかった場合、退職せざるを得ない状況に追い込まれます。
うつ病になった人が会社を離れると、人生の全ての歯車が音を立てて崩れていきます。
傷病手当金で一時しのぎは出来ますが、いずれにしても再就職をしなければいけません。
就職活動や新しい職場での仕事は、健康な人でもストレスが多いものです。
まして、うつ病を治し切れていない人が耐えられるようなものではありません。
実際、今の日本にはうつ病になったが為に転職しては体調を崩し、再度退職していく人が山のようにいます。
たった一人のクラッシャー上司のために、人生を棒に振ってしまう部下が次々に出てきているのが、今の日本の社会です。
労働環境の悪化も要因
今日では、若い世代を中心に低賃金での労働が常態化しています。
更にルールぎりぎりの長時間労働を強いられるケースも増えてきており、実際に過労と心労が重なって毎年大勢の若手社員人がうつ病で休職に追い込まれています。
また本来であれば、上司の指導力が不足していた事例にも関わらず、立場が弱い若手社員人の方に問題があったとして、トラブル解決が進められる事例も増えてきています。
40代から50代といった本来であれば指導力をしっかりと発揮し、部下の育成を図るべき世代の人々が、逆に仕事を未熟な部下に丸投げして、その成果だけを横取りする、そんな事例も各地で多発しています。
真面目なサラリーマン程、指導力が無いクラッシャー上司の元でも自分なりに工夫して仕事を仕上げようと努力します。
しかし、肝心の成果は上司に横取りされ、本人の昇給や昇進には結びつきません。
更には未熟ゆえにトラブルが起きた時はトカゲのしっぽ切りのように部下だけが退職に追い込まれる等、非常に理不尽な事案が昨今多発しており、それが原因で人間不信、そして酷いうつ病になるサラリーマンが急増中です。
愚かな上司のせいでうつ病にならない
クラッシャー上司に出会わなければ幸せですが、自分の上司を選ぶことはサラリーマンには出来ません。
そこで、もしパワハラやモラハラを平気でしてくる上司がいたとしても、うつ病にならない方法をご紹介します。
- 証拠集めをする
- 更に上の上司との繋がりを作っておく
- 人事・総務に仲の良い仲間を作っておく
- 定期的に心療内科で相談する
- 転職活動をしておく
証拠集めをする
自分の精神状態がおかしくなる前に手をてるように、証拠集めはしっかりとしましょう。
上司にどのような案件で、酷い事を言われたのかという事を日記に書き留めておくことは大切です。
また、最近ではスマホで録音も出来るので、クラッシャー上司に怒鳴られると分かっている時には録音ボタンを押して、しっかりと会話を記録に残しましょう。
更に上の上司との繋がりを作っておく
クラッシャー上司よりも更に上の部長クラスの人との繋がりを作っておくと、困った時に相談にのってもらえます。
会社は縦社会なので、上からの命令はある意味絶対的なものです。
それを悪用しているクラッシャー上司に一泡吹かせるためには、その上との繋がりが大切です。
また、運が良ければ自分の出世にも大きく役立つパイプになるでしょう。
人事・総務に仲の良い仲間を作っておく
会社を陰で支えているのが、総務です。
一般的に地味なイメージがありますが、労災などに話しが発展した時に総務に仲間がいると何かと助けてくれます。
逆に総務を敵に回すと、会社全体を敵にしてしまうので、注意が必要です。
また、クラッシャー上司につぶされてしまう前に、配置転換を希望するのも一つの手段です。
その時に、人事と仲が良いと、希望の部署への配置転換がスムーズにいきます。
定期的に心療内科で相談する
自分はうつ病になんかならないと思っていても、クラッシャー上司がいるとそうもいきません。
心療内科を受診するのは勇気がいるかもしれませんが、定期的に話を聞いてもらいストレスのはけ口を作っておくことは大切です。
また、万が一クラッシャー上司に追い詰められて退職せざるを得なくなっても、一度心療内科を受診しておくと傷病手当金がもらえると言うメリットもあります。
転職活動をしておく
たった一人の嫌な上司のために、転職なんかしたくないと思うかもしれませんが、健康には変えられません。
体調が悪化してきて、うつ病にかかるかもしれない危険を感じたら、早めに転職活動をして逃げ場所を確保しましょう。
うつ病になって、人生を台無しにするような上司とは一刻も早く縁を切ってしまった方が賢い選択と言えます。
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