うつ病は何科にで診てもらえば良い?精神科と心療内科の違い

心療内科での治療うつ病

うつ病患者は日本全国に100万人以上いると言われています。
当然、日本全国には精神科や心療内科がたくさん存在します。
平成26年の厚生労働省の発表によると、「精神科病院」は 1,067 施設、心療内科は629施設あります。
精神科でも、心療内科やメンタルクリニックでもうつ病の診断は可能ですし、投薬も同じようにしてくれます。

そのためうつ病が疑われた時に、何科に行けばいいか迷うことは多いです。
大抵は心療内科か精神科のどちらを受診すればいいのか迷うことになります。

心療内科と精神科の違い

まず心療内科と精神科の違いですが、心療内科は心身症、精神科は精神疾患をメインに扱います。
また、メンタルクリニックは心療内科・神経科・精神科の総称で診療科目ではありません。

心療内科を受診するうつ病の症状

心療内科で扱う心身症は、心に原因がある時に体に現れる症状です。
うつ病では精神的症状だけでなく、不眠や頭痛、全身の倦怠感など身体的にも症状が出てきます。
精神的ストレスのせいで胃潰瘍や自律神経失調症、不眠症などが出ている場合は心療内科を受診するのがオススメです。
心療内科では身体的な病気が隠れていないかを診察してくれると言うメリットがあります。
例えば、更年期障害のような、うつ病と似ている症状が出る病気との切り分けがしやすいのが心療内科です。

精神科を受診するうつ病の症状

精神科は心の症状や心の病気をメインに扱います。不安、抑うつ、イライラ、幻覚や幻聴、妄想などが該当します。
うつ病でこれら精神的な症状が強く出ている場合であれば、精神科を受診した方がいいです。
また、統合失調症は精神科を受診した方が、より専門的な治療を受ける事が出来ると言えます。

精神科を受診した上で、体に起こる症状が治らない場合は心療内科も併せて受診するという方法もあります。
ただ、心療内科は精神科よりも受診しやすい感じがするのであれば心療内科をまず受診して、状況に合わせて精神科を紹介してもらってもいいでしょう。

心療内科を受診するメリット

うつ病だからといって精神科を受診しなければ行けない、しかし周りの目が気になって受診できないということになるよりも、まず行きやすい科を受診した方がいいです。
心療内科医も心についての知識は持っているので、診察してもらえばうつ病なのか、精神科での専門的な治療が必要なのかはわかります。

また、心療内科でも心に関する病気の薬の処方はしてもらえます。
さらに強い薬の処方が必要になったり、症状が重い場合は精神科を受診するというように考えた方がいいです。
会社員の人であれば、精神科を受診する事で健康保険組合を通じて会社にうつ病がバレる可能性がゼロではありません。
うつ病を隠して就職した場合などは、不利益を被る可能性もあるので、そのような時も心療内科を受診すると良いでしょう。

心療内科を受診するデメリット

心療内科では内科的な病気も同時に診てもらえるため、風邪などの症状で通院する人もたくさんいます。
その場合、予約診療が出来なかったり、長時間待ち時間がある割には診察の時間は数分で完了してしまう事もあり、精神的なケアが十分出来ない可能性あります。
特にうつ病の症状が強く出ている急性期には、診察に十分時間を取ってもらい、自身に合う抗うつ薬を処方してもらう必要があります。
心療内科で満足した診療が受けられない場合は、精神科を受診した方が良いでしょう。

何科に行ったとしても、内科などでも受診すべき適切な科を教えてくれます。
ただしそれだとお金と時間が無駄になってしまうので、うつ病とある程度確信がある場合は、精神科、心療内科という優先順位です。
かかりつけ医がいれば何科に行けばいいか教えてもらいやすいので、普段から行きつけの病院を作っておくと安心です。
あとはその科の医師との相性が大切なので、相性が合う医師のもとで治療を受けられるようにしましょう。
特に障害年金の受給を考えている場合は、診断書を作成してくれる医師を主治医にする事が大切です。

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