高層ビル女子、出張女子…日本を通過する低気圧は年間100個!「低気圧女子」の処方せんとは?

低気圧女子の処方せんうつ病

各地から紅葉の知らせも届き、深まる秋。だが、季節が進むなかで、どんより空から雨が降り出しそうな時や、逆に天候が回復していく時、“気圧や気温の変化”が、個人差はあるものの、体調や気分に影響したことはないだろうか。

 例えば、関節痛、むくみ、気分の落ち込みなどの症状だ。この不調を「気象病」と呼ぶそうだ。また、民間の気象会社のデータからは「気象病は女性に多いことがうかがえる」とのこと。

『天気が悪いとカラダもココロも絶不調 低気圧女子の処方せん』(小越久美/セブン&アイ出版)は、天気による不調に悩まされる女性を「低気圧女子」と定義する。そして不調の原因は「自律神経の乱れ」からだという。

 女性気象予報士の著者は、天気キャスターと並行しながら「健康気象アドバイザー」「データ解析士」の資格を取得。さらに生態学のひとつ「生気象学(せいきしょうがく)」を学んできた。その学びをベースに、本書は低気圧女子が知っておくべき、自律神経と天気の関係、偏西風と低気圧についての解説、女性特有のホルモンバランスと天気の関わり、対処法について書かれている。

「偏西風」「低気圧」「自律神経」など理系のキーワードが続くが、どの言葉もイチから説明されており、わかりやすいイラストや図も挿入されていて、理系の知識がなくても心配無用の一冊だ。

 1章で天気と自律神経の基礎知識を得たところで、2章の「低気圧女子のためのお天気講座」へ。まず、驚くのが、日本の上空を通過する低気圧の数。なんと“年間100個”に及ぶそうだ。

 2章では、近年よく耳にする爆弾低気圧や、秋雨前線、放射冷却など、四季折々現れる空模様をピックアップして、その特徴の解説と典型的な天気図、体調への影響をとり上げている。これから注意が必要な空模様の一例を見てみよう。

 

11月~2月 二つ玉低気圧
・日本の南北を挟むようにふたつの低気圧が通過。
・北海道から沖縄まで、全国的に雨や雪、強い風に見舞われる。
・低気圧と冷えのせいで、頭痛や肩こり、古傷の痛みが発生しやすい。

 では、どういった対処をしていけばいいのか。症状別に取り上げているのが、4章の「低気圧女子のための症状別処方せん」だ。典型的な頭痛、めまい、季節性感情障害(冬季うつ病)など現れる症状別に特徴を記載。続けて“処方せん”として、自律神経の「交感神経」と「副交感神経」に有効な働きかけができるように、クスリに頼らない改善策を提案していく。

 一部を紹介しよう。“片頭痛”の処方せんは「血行促進はズキズキ悪化のもと、入浴を控え、シャワーだけに。動くと痛みが増すので静かにすごす」など。

 一方、“緊張性頭痛”の処方せんは「ぬるめのお湯にのんびりつかる。ウォーキングなどの軽めの運動をして血行を促進させる」など。このように、頭痛の特徴によって処方せんが大きく異なる。

 さらに、気圧の変化が激しい環境に身を置く、飛行機や新幹線での移動が多い「出張女子」や、高層階のオフィスまたは在住が日常の「高層ビル女子」への処方せんがあるのも独自の着目点だ。ぜひ、チェックしておきたい。

 そして、天気とホルモンバランスの関係についても、著者によると「生理周期と気象病は深くかかわっていると推察」されると言う。巻末ふろくの“低気圧女子セルフチェック表”で、ある程度の期間の体調を記録すれば、自分に影響を与える気象条件がわかり、症状の予防や緩和が期待できそうだ。

 なお、本書監修は自律神経研究の第一人者、小林弘幸医師。「Dr.小林からの処方せん」で文中に登場している。

 これから、ひと雨ごとに寒さが増してくる。天気予報を、傘の出番や服装の目安としてだけではなく、気象病防止にも活用し、低気圧女子から卒業しよう。

記事の感想

冬季うつ病や、低気圧に伴う体調不良が書かれていたので、ピックアップしてみました。

 

季節もハロウィンからクリスマス、年末年始になってくると、冬季うつ病が本格化してきます。

私も毎年冬になると、体調を崩すのですが、この記事に書いてあるように、血行を良くしてあげる事である程度は改善する事が多いものです。

特に緊張性頭痛は、副交感神経を優位にするために、暖かいお茶を飲んだりして、のんびり過ごす事は大切ですよね。

 

低気圧になると、うつ病の症状が顕著に出てくるのは本当に不思議ですが、健康な人でも雨になると「鬱々とした気持ち」になるので、うつ病であれば仕方ない事なのでしょう。

 

本当に辛い時には薬に頼った方が良いですが、日々の生活習慣を見直す事で改善出来る部分も多いのではないでしょうか?

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