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「うつ病は甘え」と言われる5つの理由と、そう思う人の特徴

 2017/04/23 うつ病
この記事は約 7 分で読めます。 384 Views

うつ病はただの甘えだと主張する人がいます。
うつ病本人は、非常に苦しい思いをしているにも関わらず、「ただの甘えだ」とレッテルを貼られてしまうのは悲しい事です。
医学的にうつ病は脳の病気と判明していますし、厚生労働省のホームページにも記載がされています。

うつ病は脳の病気

うつ病は脳の機能障害です。
神経伝達物質であるセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが減少しているために、精神的だけでなく身体的にも辛い症状が出てきます。
これは、従来のうつ病だけでなく、新型うつ病も同じ事です。

うつ病が甘えだと言われる理由

うつ病が甘えだと言われているにはそれなりの理由があります。

  • 客観的に診断する検査方法がないに等しい
  • 新型うつ病の場合、好きな事は出来る
  • ダラダラと甘えているだけにしか見えない
  • 近年になりうつ病患者が急増している
  • 病気かどうかの境目があいまい

と言った事が挙げられます。

客観的に診断する検査方法がないに等しい

うつ病かどうかをはんだんするのは、精神科医になるのですが、判断基準は米国精神医学会のDSM-IV-TRと言うものが適用されます。
診断項目は9つあります。

  1. ほとんど毎日、一日中ずっと気分が落ち込んでいる。
  2. ほとんど毎日、一日中ずっと何に対する興味もなく、喜びも感じない。
  3. ほとんど毎日、食欲が低下(増加)し、体重の減少(増加)が著しい。
  4. ほとんど毎日、眠れない、もしくは寝すぎている。
  5. ほとんど毎日、話し方や動作が鈍くなったり、イライラしたり、落ち着きがなくなったりする。
  6. ほとんど毎日、疲れやすかったり、やる気が出なかったりする。
  7. ほとんど毎日、自分に価値がないと感じたり自分を責めるような気持になる。
  8. ほとんど毎日、考えがまとまらず集中力が低下して、決断できない。
  9. 自分を傷つけたり、死ぬことを考えたり、その計画を立てる。

これだけ見ていると、「誰でもこんな事あるよ~」「ただ甘えているだけじゃん」ってなりますよね?
しかし、これには続きがあって、「これらのうち1または2を含む5つ以上の症状があり、それが2週間以上続いている場合に「うつ病」と診断される」となっています。

どうでしょうか?例えば、考えがまとまらず集中力が低下して決断出来ない状態が何年も続くことは、普通の人はないですよね?
ず~っと、死ぬことを考えて行動しようとしている人は、明らかに病気ですよね?

ただ問題になってくるのは、これらの項目は主観的なものという事です。
あくまで本人にしか本当のところは分からないと言うのが、うつ病=甘えと捉えられる大きな要因になっています。

現在、うつ病かただの甘えを調べる客観的な検査方法は3種類あります。

光トポグラフィー検査

平成21年に厚生労働省に認可された検査方法で、光トポグラフィーと言う検査があります。
光トポグラフィー装置と呼ばれているヘルメット型のものを装着しながら、簡単な質問に答えていきます。
モニターで脳の血流量の変化を調べる事で、うつ病かどうか、あるいは統合失調症など他の病気がどうかを判断する検査です。
正確性は70%程度と言われていて、現在最も信頼性の高いうつ病検査方法になります。

唾液検査

唾液に含まれている分泌物を測定する事で、ストレスがどれだけかかっているかを検査します。
簡易に出来て、費用も安く済みますが、あくまでストレス度合いを測定するだけなので、うつ病の診断基準とは言い難い検査です。

血液検査

EAP(エタノールアンミリン酸)という成分がうつ病の人は減少している事に着目した検査方法です。
まだ研究段階のため、うつ病の検査方法としては成立していません。

光トポグラフィーが一番信頼性が高いが

うつ病検査としては、現段階では光トポグラフィーが一番信頼性が高いと言えます。
しかし、光トポグラフィーで陰性と出たからと言って、うつ病でないと断言できません。
実際、私もうつ病の症状が一番ひどい時に、光トポグラフィーを受けましたが、「判断できない」との検査結果だったため、周りから「やっぱり甘えているだけだ!」と非難されました。
あくまで、参考程度でしかない事を考えると、うつ病を甘えか病気かを客観的に検査する方法はないに等しいと言えます。

そのため、人の話を客観的証拠がないと信用出来ない人には、「うつ病は甘え」と言われます。

新型うつ病の場合、好きな事は出来る

従来のうつ病は、好きな事も出来ませんが、新型うつ病の場合辛い事は出来なくて、好きな事は出来ると言った甘えに非常に似た特徴があります。
実際は新型うつ病でも辛い症状を抱えていて、「甘え」と判断されるのは本人にとって非常に苦しい事です。

ダラダラと甘えているだけにしか見えない

うつ病になると、とにかく体が思うように動かなくなります。
気持ちでは何とか会社に行って仕事をしなければいけないと思っているにもかかわらず、身体が鉛のように重く、外に出る事さえ出来なくなります。
会社にも行かずにひたすらベッドで横になり、ゴロゴロしている様子は甘えているようにしか見えません。

近年になりうつ病患者が急増している

昔からうつ病はありましたが、近年になりその数は急増しています。
1996年には43.3万人だったものが、2008年には104.1万人まで増加しています。
この数値だけを見て、「昔はうつ病なんてなかった。だからうつ病なんかは存在しないし、ただの甘えだ!」と主張する人が多くいます。
実際は、診断基準が変更になったり、うつ病が一般的になる事で心療内科を受診する人が増加しただけです。
うつ病は古代ギリシャ時代から「メランコリー」と言う言い方で存在していましたが、昔の人は今のうつ病患者以上に「甘え」と言う偏見で見られていたのかもしれません。

病気かどうかの境目があいまい

うつ病と甘えの境目は非常に微妙です。
脳の機能が低下しているとは言え、客観的にはもちろんですが、うつ病本人にもその境目ははっきりしていません。
特に長い事うつ病を患っていると、元気だったころの自分をわすれてしまうために、動けなかったり、仕事が出来ない事がうつ病の症状によるものなのか、ただの甘えなのかが分からなくなります。

うつ病と甘えの違い

うつ病と甘えの違いは、「自主的に動く意思があるかどうか」「行動が出来るかどうか」になります。
うつ病になると、気持ちでは「働かなければ」とか「動かなければ」「家事をしなければ」と言った自主的に動こうとする感情があるにも関わらず、どうしても動けなくなります。
罪悪感にも悩まされていながらも、行動出来ないのがうつ病です。

一方で、甘えている人は、自主的に動こうと考えていません。
「働かなきゃいけないな~、でもまあいっか~」と言った感じです。
多少の罪悪感は感じながらも、それで良いと考えているので行動しないだけです。
仮に自主的に行動しようとすると、もちろん体は動きますが、怠けていてやらないだけです。

うつ病を甘えと決めつける人の特徴

うつ病を甘えと言う人は、人のいう事を信用できない人です。
本当に辛い症状を訴えていても、その人のいう事を信用できないので「うつ病は甘え」と間違った判断をします。

また、「科学的に実証出来ないのだから、信用できなくて当たりまえ」と言う人もいますが、こういう人は科学的な思考が欠如している人と言えます。
そもそもどんな事でも、初めは仮定からスタートして、それを裏付けるために科学を用いてきました。
50年前は腎臓病や糖尿病の検査方法はなかったので、そう言った人たちは科学的根拠がないために「甘え」と言われていました。
しかし科学的思考を持っている人が研究を重ねる事でそうではないと実証してきました。

うつ病も科学や医学の進歩で「脳の病気」と言うところまでようやくきましたが、これらは科学的思考を持っている人のおかげです。

一方、うつ病を甘えと決めつけている人は、こういった思考が欠如しているために、想像力を働かせることが出来ません。
これまで育ってきた環境がそうさせているのでしょうが、残念な人達ですよね。

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ライター紹介 ライター一覧

辻田 哲

電気けいれん療法コミュニティ【Serapis】会長。自身もうつ病と6年間戦い、最終的に電気けいれん療法で人生を取り戻した。
Serapisでは副作用のリスクの少ない電気けいれん療法を実施している病院選びのポイント、障害年金2級の受給ポイント、再発をさせない働き方、あなたにも出来るアフィリエイトを紹介している。
現在は精神障害者として人事を担当する傍ら、副業のアフィリエイトで月に約50万円の収入を得ている。
コミュニティで紹介している【ゴール逆算型障害年金2級ポイント】は特に参加者からの人気が高い。