寝たいのにどうしても眠れない「うつの不眠」の原因と対策

不眠症の女性うつ病

私たちが普段生活をする上で、食事や運動と同じように必要とされているのは十分な「睡眠」です。

十分な睡眠を確保する事で、精神、身体という面でのライフケアを行う事が出来、日常で使うエネルギーを確保する事が出来ます。

人間でだけでなく睡眠は様々な生き物の生存を支え続けています。ですが、色々な原因が重なり、睡眠に悪影響を及ぼしてしまう事があります。十分な睡眠をとれなくする「不眠症状」は、人間だけでなく様々な動物にも起こり得る現象だと言えます。

睡眠障害は、食生活の乱れやストレスの増加など精神的、身体的な面での問題が原因で起こりますが、それらの原因にもなる症状として「うつ病」という一種の病気も存在します。これはウイルスや細菌による侵食が原因ではなく、ストレスなどの環境要因や遺伝によって与えられるダメージが原因となる精神病です。

今まで取り組んだいた事に興味がなくなったり、趣味だった事の面白さがわからなくなったり、色々な冠状の変化が急激に訪れるのがうつ病です。

昔と比べ、技術が急速に発展している日本ではうつになる人が急激に増え続けています。うつ病になる原因は、感情や意思を司る脳の神経伝達物質の「セロトニン」、「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」などが正常に分泌されなくなることです。

これらが正常に分泌されないという事は、日常生活において精神的、身体的な疲労が蓄積した状態になっているという事です。

うつ病になると、何気ないような諸症状が確認できます。体のだるさや、食べても食べても空腹感が続いたり、自殺願望が生まれたりと、症状は多いです。

また、うつ病の症状で最も多いのが睡眠障害です。寝ているつもりなのに眠気がとれなかったり、夜中に頻繁に目を覚ましてしまったりと、うつは睡眠において良くも悪くも深く影響します。

そして、この睡眠障害が続くと同時にその原因になっているうつも進行して悪化していってしまうという悪循環に陥る患者も多く、睡眠障害はうつ病を考える上で最も重大な問題になっています。

睡眠障害が続く事で不眠になって精神も身体も弱まっていく事に関して、これがうつ病の症状だと思う事は大切ですが、自分の生活習慣の問題ももちろんあります。

自分のライフスタイルに不眠の影響は全くないのかを、精神科やメンタルクリニックを受診する前の必ず確認してください。また、うつが治療出来たとして、自身のライフスタイルが悪いせいで不眠状態が続くと、再びうつ病が再発します。

うつ病自体も自分自身の問題ですが、それ以前に睡眠状態を含むライフスタイルも自己管理する必要は当然伴ってくるので、さらに改善していけるように努力しましょう。

また、原因となるうつ病には、その症状によって種類が存在します。

「大うつ病」と「̚非定型うつ病」の二つが、主に生活に支障をきたすものとして知られています。

大うつ病

大うつ病は、自責の面が強い人がよく発症し、その精神的な葛藤などから食欲も失せ、痩せる傾向の人がほとんどです。

また、睡眠においても不眠症状が一際強く現れ、朝方にだるさが来て起きれない、寝た気がしないなどの症状を引き起こします。

非定型うつ病

非定型うつ病は、最近若者の間で流行り始めたもので、他人を疎外、また他人から疎外されているような気分になります。

食欲が増加し、太りやすい傾向にもありますが、その点眠れないという事もなく逆に過眠傾向に陥ります。

それ相応の時間眠る事は出来ますが、その睡眠は非常に浅く、長時間意識があるのかないのかという程度の睡眠しかとれません。なので長時間ぼーっとしてしまいがちになり、睡眠の質も日々落ちていきます。

夕方ごろに孤独感が増すので、不眠症状だけでなく体調不良などの症状も起こる可能性があります。

この二つの症状は不眠の原因になりやすく、どちらもライフスタイルを改善しただけでは解決し辛い睡眠の難敵です。メンタル治療を同時に受ける事で、治療する事が出来るようになります。

うつ病によって発生する事が多い不眠症状ですが、その治療法や対策も、様々なものが存在しています。もちろん、精神科やメンタルクリニックを受診する事が最も効果的です。ですが、そんな時間がなかったり、費用にも余裕がないという人も多いです。

ライフスタイルの改善も有効な治療法ですが、具体的にどんな事をすれば効果的なのかがわからないと、治療も対策も出来ません。

よくある方法ですが、まず睡眠のサイクルを決定します。このサイクルは「子供なら21時に就寝して6時に起きる9時間の睡眠が最適」などの人が決めた見解によるものではなく、自分のライフスタイルに合った睡眠のサイクルを作る事が重要です。

どんな時間に寝ようが、どんな時間に起きようが、そのサイクルが一定であれば、睡眠障害は起こり辛くなり、精神的、身体的な面での回復を望めるのでうつに対する有効的な手段にもなります。睡眠と共に食事の時間や量も管理する事で、より効果が増すので、実践する価値は十分にあります。

不眠でアルコールを飲むのは厳禁

アルコール

うつ病で不眠状態に陥ると、日中の疲れが全くと言って良い程取れないので、何とかして睡眠を取らなければいけません。

一番良い方法は心療内科や精神科を受診して睡眠薬を処方してもらう事ですが、忙しいからという理由でお酒などのアルコールに頼る人も多くいます。

実際私も転職をした時にうつ病を再発させてしまい、病院に行けないからと言う理由でアルコールで何とか眠っていたことがあります。

しかし、アルコールを飲むと一時的に睡眠は取れるのですが睡眠の質は低く、夜中に頻繁に目が覚めてしまいますし、次第にアルコールに依存をしてしまうようになるので、絶対に行ってはいけません。

また、アルコールが効いている間は精神的に落ち着いていますが、アルコールが切れてくると精神的に不安定になってしまいます。

これがうつ病の症状と重なり、アルコールなしでは仕事に行けなくなってしまいました。

「酒は百薬の長」という言葉があるように、少量のお酒がダメというわけではないのですが、うつ病患者がお酒を飲み始めるとアルコール中毒になるまで飲み続けてしまう危険性が高いのでやめておいた方が良いでしょう。

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