日本では20人に1人が睡眠薬を使用していると言われています。
特にうつ病の場合、「抗うつ剤」「安定剤」「睡眠薬」は当たり前のように処方されています。
睡眠薬は、医者が処方してくれるものになりますので、一見して安全のように思えます。
もちろん、正しく服用をすれば、問題はありませんが、事前に身体にどのような効果をもたらしてくれるのか、注意点は無いのかなどを理解しておく必要があります。
睡眠薬の種類
まず現在主に使用されている睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系があります。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬
副作用があるのはベンゾジアゼピン系睡眠薬で、
- ハルシオン
- レンドルミン
- リスミー
- デパス
- サイレース/ロヒプノール
- ロラメット/エバミール
- ユーロジン
- ネルボン/ベンザリン
- エリミン
- ドラール
- ダルメート/ベジノール
- ソメリン
など種類も豊富です。
睡眠薬と言われて一般的に処方されるのは、圧倒的にベンゾジアゼピン系が多く、多少の副作用はあるものの、睡眠効果が高いのが特徴です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳にあるGABA-A受容体に結合して、そのはたらきを増強します。
睡眠薬以外にもベンゾジアゼピン系の薬はたくさんあり、
- 抗不安作用
- 催眠作用
- 筋弛緩作用
- 抗けいれん作用
の4つの効果があるのですが、その中でも催眠作用が強い薬がベンゾジアゼピン系睡眠薬になっています。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
一方、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は即効性があるにも関わらず、重篤な副作用がないのが特徴です。
ベンゾジアゼピン系睡眠は、上術したように催眠作用以外にも効果がありますが、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬眠りに関係する部位に選択的に作用します。
種類としては、
- マイスリー
- アモバン
- ルネスタ
があります。
睡眠薬のメリット
睡眠薬のメリットは、うつ病で不眠になった時に服用する事で、取り敢えず夜に眠る事が出来るという事です。
また、精神が不安定になった状態を、一時的に落ち着かせる効果などが期待できます。
睡眠薬5つの注意点
ですが、服用する際には、5つの注意点に気を付けましょう。
依存性
まず、1つ目は、依存性がかなり強くなるという事です。
長く使い続けてしまいますと、今度は薬が無いと不安で眠れなくなってしまうリスクがあります。
また、急にやめる事もできませんので、タイミングはきちんと見極めなくてはいけません。
最近では使用されなくなったバルビツール系睡眠薬に比べると、ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系共に依存性は低いと言われています。
脱力感
2つ目は、脱力感を伴う副作用が、飲めば飲むほど強くなるという事です。
場合によっては、不安定な状態が増してしまう事もあるでしょう。
対症療法に過ぎない
そして、3つ目は睡眠薬はあくまで対症療法に過ぎず、不眠症やうつ病が根本的に治る訳では無いという事です。
ですので、きちんと病院には定期的に通って、不眠症やうつ病の治療をするようにしましょう。
肝臓へのダメージ
睡眠薬も飲み続けると肝臓や胃に負担がかかります。
定期的に血液検査をして、GGT、GOT、GPTなど肝機能の指標となる項目をチェックするようにしましょう。
他の薬との組み合わせ
最後は、他の薬との組み合わせによっては、副作用が酷く出てしまう事があるという事です。
そのため、医師に処方箋を書いてもらう際には、現在別の病院で処方してもらっている薬があれば、きちんと伝えるようにしましょう。
また、アルコールとの併用は睡眠薬の副作用を強めるので、絶対にしないようにしましょう。
睡眠薬は医師の処方通り服用
うつ病になると脳内神経伝達物質のセロトニンが減少するため、睡眠リズムが作りにくくなり、精神的にも色々と考えてしまうので、夜になっても全く眠る事が出来なくて辛いと感じる人も沢山います。
睡眠薬は必ず医師や薬剤師の話をよく聞いて、正しく服用するようにしましょう。
規定量を飲んでも眠りにつく事が出来ないからといって、沢山飲んでしまいますと、最悪命の危険にさらされることもありますので、注意が必要です。
長く続ければ続けるほど、身体に薬の成分が蓄積されるという事を、きちんと理解して服用するようにしましょう。
睡眠薬に限らず、薬はその人に適したものを処方されています。
眠れないからと言って、他人の睡眠薬を飲むことはいけません。
もし、脱力感が強かったり副作用が気になるようであれば、医師と相談して【ベンゾジアゼピン系⇔非ベンゾジアゼピン系】を試してみるのも良いでしょう。
コメント
[…] まず第一にうつ病になるとセロトニンが不足するので、睡眠の質が低下して前日までの疲れがとれません。 そのため日中、特に午前中は調子が上がらないということが考えられます。 睡眠時には修復ホルモンが働いて疲れや身体の損傷を癒すものですが、良質な睡眠が得られないと修復ホルモンの働きが得られなくなります。 また休日に「寝だめ」などもできない上、週明けからの仕事や学校を思うと憂鬱になり、更に気分が低下します。 対策としては睡眠薬を処方してもらい、半ば強制的に睡眠をとって脳を休める事が大切です。 […]