うつ症状には、体に起こる身体的なものを始め、思考や感情に影響する精神的な問題があります。
また、初期と進行期によって現れる症状の度合いは異なりますから、早めにうつ症状を確認して治療を始めたり、深刻化を防ぐことがポイントとなります。
うつ病の主な身体的症状
主な身体的うつ症状としては、ベッドに入っても寝付けない、夜中に何度も目が覚める、十分に眠った気がしないといった睡眠の異常が挙げられます。
更に、お腹が空いているはずなのに食欲がなかったり、食べても美味しいと感じられないばかりか、食べることが面倒になってしまうケースもあります。
ダイエットをしていないにも関わらず、短期間で体重が数キロ落ちるようなことがあれば、うつ症状を含めて原因を特定することが必要です。
うつ症状だけでなく、内臓疾患が発生している恐れもありますから、体重の変化がある時は早期に医師に相談することをおすすめします。
体重の減少はなくても、食欲旺盛で甘い物を欲しくなる場合は、食欲不振と同じくうつ症状を疑うことが出来ます。
甘い食べ物に依存したり、歯止めが利かない程食べてしまうのであれば、ストレス由来のうつ症状が疑われるでしょう。
疲労感は良くあるうつ症状の一つで、一日中体が怠く感じられたり、眠っても疲れが取れない、といった悩みが深刻化しがちです。
これは、睡眠の異常とセットで悪循環になりますから、眠れなかったり疲れが取れない時は、医師に原因を特定してもらうことが重要です。
睡眠は生活の土台ですし、食事は美味しくバランス良く食べられるのが理想ですから、どちらか片方でも異常が見られればうつ症状が疑われます。
必ずしもうつ症状だとは限りませんが、深刻化すると日常生活に支障を来す原因となるので、本人の注意は勿論、家族や周囲の人も気に掛ける必要があります。
一方、うつ症状は時にホルモンにも影響を与えるので、女性であれば生理不順、男性なら勃起に問題が発生する可能性が高まります。
性別に関係なく発生する問題としては、性欲の低下を挙げることが出来ますから、ムラムラや興奮が感じられない時はうつ症状を疑いましょう。
頭痛や肩こりは、典型的なうつ症状に分類されますし、初期には単なる疲れや一時的なものと見逃されます。
しかし、ずっしりとして視界が晴れない頭痛が続いている場合は、原因にうつ症状が潜んでいる疑いが強まります。
肩が張って重く、背中に痛みが感じられたり、全身の関節が痛むようなことがあれば要注意です。
他にも、慢性的な便秘症状や胃の痛み、発汗や窒息しそうな息苦しさ、緊張していないのに心臓がドキドキする等、様々な身体的症状が発生するのが特徴です。
うつ病の精神的症状
精神的な症状に関しては、気分の落ち込みがうつ症状の筆頭で、朝の重苦しい気持ちであったり、希望のなさや悲しい気持ちに繋がります。
精神面の変化に合わせて、視界が薄暗くどんよりと感じられるケースもあるので、身近な人がこういったことを口にする時は注意が不可欠です。
うつ症状が進行すると、集中力の低下が深刻化しますから、些細なミスが増えて仕事全体の能率が著しく低下します。
リスクの少ない小さなことでも決断が難しい、これも精神的な症状の一種ですし、何気ない会話も耳に入らず頭に残らない、そういった思考力の低下もうつ症状に結び付きます。
好きだった趣味が楽しめず、家族や友人との会話が億劫なので一人で居たい、これらは精神的な症状の内で意欲の低下に分類されます。
テレビやインターネットを見てもつまらなかったり、身嗜みが面倒でオシャレに興味が湧かず衣服に気を使わなくなっていれば、うつ症状と意欲の低下の疑いは濃厚です。
うつ症状といえば、布団の中でじっとしているイメージを思い浮かべがちですが、実は不安と焦燥感でじっとしていられない場合もあります。
身動きが取れなくなったり、生活に欠かせない買い出しが難しくなるのは、かなりうつ症状が進行した時にあてはまります。
決して初期に発生するとは限りませんから、見誤ったり対応を間違えないように注意しましょう。
仕事中は気が紛れても、休日に一人家で過ごす場合に落ち着かない、このような焦燥感には注意が欠かせません。
趣味やテレビに興味が持てず、何かを始めても集中出来ず続けられないなら、その原因を特定してハッキリさせることがポイントです。
うつ病は深刻化する前に早めの受診が大切
身体的、あるいは精神的症状は、複数の項目があてはまることでうつを発症している確率が高くなります。
ただ、人によっては症状が限られたり、逆の症状が現れるケースもありますから、安易に判断して治療を遅らせないことが求められます。
体や気持ちに対しおかしいな、という疑問を感じた場合は、深刻化するリスクを抱える前に医師に相談した方が良いでしょう。
診断で何もなければ安心を得て日常生活に戻れますし、早期にうつが発見出来れば治療の期間は短く済みます。
ストレスで発生する症状に個人差はあるものの、共通する項目は少なくないので、良くある症状を念頭に一つずつ確認してみることが大切です。
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